「阿賀に生きる」を観て
フォーラム福島で『「佐藤真」の不在を見つめて』という企画を知ったのは、職場近くのコーヒー屋だった。カウンターに置いてあったチラシに目を惹かれた。
「佐藤真」という名前は知らなかったが、「阿賀を生きる」という映画の存在は知っていた。東京に住んでいた時、映画館で何度かポスターを目にしていた。どんな映画なのだろうかという疑問は持ちつつも、これまで観ることはなかった。
これも何かの縁だと思い、実際に足を運ぶことになった。
映画の舞台は新潟県阿賀野川流域の鹿瀬町。阿賀野川が育む豊かな土壌に恵まれた町。しかし、そこは新潟水俣病が起こった場所でもあった。シリアスなテーマが根底にありつつも、人々の暮らしを丁寧に見つめることで不思議と重さを感じない。暮らしの豊かさ伝えることが、逆説的にことの重大さを教えてくれる。
上映後のトークショーが心に残る。「公害を起こした会社は巧妙な手口で追い込んでくる。水俣病が発生しても、周りを気にして提訴しない人が多数いたのだ。水俣病というのは、医学的な病気ではなく、そういった日本の問題を含めた、もっと大枠の病気なのではないか。」
前野健太 9周年記念コンサート 歌手だ
前野健太の9周年記念コンサートを観てきた。
二日間あって、初日はソロ(ゲストでチャゲさん)、二日目はバンド編成。
いつもはソロの演奏の方が好きなのだが、今回に限ってはバンドの演奏が良かったと思った。
気心の知れたメンバーだからだろうか、呼吸が揃っていて、歌がまっすぐ届いてくる演奏だった。特にギターの三輪氏の熱を持ったプレイはコンサートが終了してからも、胸を火照らせた。前野さんのライブはいつもわざわざ観に行って良かったと思わせるものだ。今回もまたそうだった。また会いましょう。
東京では古い友人とも会うことが出来た。といっても半年ぶりくらいか。特に共通する趣味などはないのに何故か落ち着くのはどうしてだろう?ゆっくり会えなかったのが残念だが、また年明けにでも会えるといいな。
エッセンシャル思考
二枚目の名刺
仕事でやりたいことが出来ていない。
もっとやりたいとアピールしろと言われるのだが、
露骨なアピールがどうも苦手だし、嫌味な感じになってしまう。
その結果、仕事への満足感が低い。
本業でやりたいことが出来ないならプライベートでと考え、
「二枚目の名刺」という本を手にとった。
これなら自分にもできるかもしれない。
少しずつ自分のやりたいことが出来れば良いのだが。
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ブラウンバニー
ヴィンセント・ギャロの「The Brown Bunny」を観た。
「バッファロー66」と同じく、主演・脚本・編集などをギャロ自身がこなしている。
大切な人を失い、心に深い傷を負った男が描かれている。
その傷の深さ故、新たな出逢いにも自分から逃げ出してしまう。
自分がなぜ傷ついていのかさえ忘れて。
ギャロはその輝かしいキャリアとは裏腹に非常に弱く、脆い人間なのだと思う。
その繊細さが映像でも表現されている。
カメラワークやフィルムカメラ(おそらく)の映像は本当に美しく、音楽のセレクトも良い。
今の自分には大きく響いた映画だった。